[個別株]大人気のJT株について考察する。今後の未来は?

株主優待

はじめに

今回は個人投資家の中で大人気のJT株について解説したいと思います。
実は友人がJT株を配当利回り目的で購入しており、JT株の解説してくれ!と言われたので、真剣に分析したいなと思った次第です。

私も昔(3年前くらい)にJT株を保有していたのですが、現在は残念ながら保有はしていません。
理由は様々あるのですが、それらは後述したいと思います。
※直近の有価証券報告書と過去5年分の決算短信を確認しています。

JTのビジネスモデル

さて、株を買う前に、先ずは会社を知らなければいけません。
JTは下記の図の通り、以下の4つの事業を営んでいます。

  1. 国内たばこ産業・・・国内向けのたばこの製造・販売。
  2. 海外たばこ産業・・・海外向けのたばこの製造・販売。
  3. 医薬事業・・・・・・医療用医薬品の研究開発、製造、販売及びプロモーション。
  4. 加工食品事業・・・・冷凍・常温加工食品、調味料、ベーカリー等の製造と販売。

社名の通り、たばこ産業が主要事業となっており、直近の決算短信より、
売上収益の9割がたばこ事業であることがわかります。
※また、売上収益の6割は海外たばこ事業となっています。

  1. 国内たばこ産業・・・4251億円
  2. 海外たばこ産業・・・9988億円
  3. 医薬事業・・・・・・575億円
  4. 加工食品事業・・・・1086億円

 

主要な経営指標について

 

主な経営指標を昨年の有価証券報告書より転記します。

このようにJTの連結経営指標を確認すると、
直近5年で売上収益は横ばいになっているにも関わらず、
EPS(一株あたりの純利益)は減少傾向にあることがわかります。

今後配当金が維持されるかどうかは後述します。

JT全体経営指標だと、セグメント別の利益の成績が見えないため、
次はセグメント別の収益と利益について過去の資料から整理しました。

以下が売上収益と営業利益の棒グラフです。

売上収益の棒グラフを見ると、海外たばこ事業の売上高は減少傾向であることがわかります。
一方、国内たばこ事業・医薬品事業・加工食品事業は残念ながら売上高は減少傾向です。

営業利益も推移は売上高と同じトレンドであることが確認できます。

2019年度の医薬品事業が一時的に利益が増えているのは、医薬品に係るライセンス譲渡益です。
また、同年に海外たばこ事業の利益が減っていますが、
これは運営見直しのための費用の計上とのことです。

実際に営業利益率もセグメント別に取得しまして、
確かに2019年前後の海外たばこ事業の営業利益率が増加していることがわかると思います。
※これは2019年度の海外たばこ事業の運営見直しの効果ですね。

セグメント別に見ると、たばこ事業は利益率30%近くとなっており、
他セグメントと比べると良い利益率を達成していることがわかります。

以上を踏まえて、JTの主要事業であるたばこ事業の未来について考察していきます。

 

たばこ事業の未来

国内たばこ事業

上述した通り、国内のたばこ事業は年々苦戦しています。
理由は以下2つの理由があると考えます。

  1. たばこ税の増税
  2. 健康志向により、たばこ離れ

1つ目のたばこ税はたばこの定価が上がることで、
たばこを購入できる人が少なくなっていると考えいます。
実際にiQOSなので、人気の加熱式たばこも税法が改正され、
2022年までに税金を増額しなければいけません。

一方、通常の葉巻たばこもたばこ税や消費税の増税で値上げを余儀なくされているのが現状です。
※国としてもたばこは増税しやすいため、今後もこの流れは続くかと思います。

2つ目はたばこ離れです。
皆様の身近でも、飲食店や職場でも禁煙や若者がたばこを嫌う傾向があり、
たばこ離れを実感している方が多いのではないでしょうか。

財務省の調べによりますと、実際にたばこの販売数量は年々減少しているとのことです。

よって、たばこの単価をあげないと売上高が増加しないのですが、
増税によって単価の上げ幅も限られる状態になっており、国内のたばこ事業は苦戦しているのです。

 

海外たばこ事業

一方、海外のたばこ事業はどうでしょうか。
JTの決算発表を見ますのと、セグメント売上高で6割を担っており、
年々売上高・営業利益が上昇しています。

しかし、世界の喫煙者を調べると、(男性の)たばこの喫煙者は世界でしているのが実情です。
(ご参考:世界の男性喫煙者、初の減少へ WHO見通し

世界的でも日本と同様に、たばこの健康被害が認識されつつあり、
特に先進国ではたばこを吸う人が減ってきているのです。

このような状態から、売上・利益が上昇しているものの、
どこかのタイミングで頭打ちになり、海外たばこ事業の利益も頭打ちになるのかなと考えています。
また、海外はJT以外にもPMI(フィリップ・モリスインターナショナル)やBAT(ブリティッシュ・アメリカン・タバコ)など競合他社が数多く存在します。
その中で戦う必要があるので、直近の業績はいいものの、
今後も気を抜かず海外事業の注視は必要です。

※参考までにH27年時点のJTグループの海外シェアの資料を貼っておきます。
少し古いですが。

以上の結果を元に今後のJT株を保有するべきか否かを考えていきます。

 

今後の業績と株価予想・配当予想

インカムゲイン狙いの方へ

高配当株目的で購入している人は配当原資のEPSに着目する必要があります。
配当金は基本的にEPSより捻出されますので、
このEPSが減少傾向であることは減配は免れません。

実際に、過去のEPSと配当利回りを比較した表が下記となります。

これを見ていただくと、2015年より緩やかにEPSが減少しており、
配当金は増配傾向にあることがわかります。

一番右の配当性向は(EPS÷配当金)で求めることができる指標で、
EPSの中からどれだけ配当金を出せるかを表す指標で、配当余力を表現しています。

2015年は配当性向55%だったものが、2020年は88%まで上昇しており、
数年後には100%を超える勢いです。
配当性向が100%を超えるということは、EPSより配当金を出せないことを表し、
資本金や銀行等からお金を借り入れて、配当金を出す必要があります。
借入してまで配当金を投資家に還元するものおかしな話ですので、
私の読みでは数年後に減配になるかと思っています

キャペタルゲイン狙いの方へ

株価の売買で利益を狙っている人は株価のモメンタムと
将来のサクセスストーリーが実現可能かを確認する必要があります。

株価のモメンタムは下記の通り、5年チャートで下降トレンドとなっており、
残念ながらポジティブサプライズなどがないとこのチャートの動きは崩れないと思います。

サクセスストーリーの方はどうでしょうか。
セグメント別の収益・利益の部分でご説明した通り、
海外たばこ自体は業績が悪化しているので、難しいかと思います。
一方、海外たばこは前述の通り、業績は良くなっていものの、
世界の喫煙者が減っており、海外ライバル会社も存在するため、
パイの取り合いになり、ジリ貧だと考えいます。

よって、株価のモメンタム及びサクセスストーリーの実現も難しいことから、
株価が上がることは難しく引き続き下降トレンドが続くと予測します。

最後に

結論ですが、(個人的に)新規で購入したい銘柄ではありません。
配当も数年以内に減配することが予測できますので、配当狙いで保有するなら、
他の銘柄を取得したいと考えます。

また、既存銘柄でJT株を持っている方は最低単元の100株は数年間保有しても良いかなと考えいます。
理由はJTは高配当でもかかわらず、優待も100株で2500円分の米などがもらえるからです。
1株あたりで換算すると、154円の配当+25円の優待 = 179円分株主還元があります。
本日(2020年12月29日現在)の株価は2090円なので、
配当+優待利回りを計算すると脅威の8.5%になります。
減配は数年後予想なので、あと1年くらいは株価も持つかと思い、
1年間なら配当+優待狙いで100株は持っても良いかなと思っています。

長くなりましたが、JT株の考察は以上です。
皆様のお役に立てることができれば幸いです!
他のも気になる銘柄あれば、コメントいただけると嬉しいです。
ありがとうございました。

 

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